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  愛知万博開幕!!

   愛・地球博2005グローバルハウス

                   統合情報支援システム 

           立行政法人 産業技術総合研究所 (産総研/AIST) 

産総研HP
万博HP

万博で出会う、産総研の技術

〜愛知万博2005統合情報支援システム〜

CONSORTSによるサービス連携

  

来館者の「お守り」 Aimulet とは・・・?                                                    

   

     

 

 

 

 

 

1.システム概要
2.更に詳しく
Aimulet概要

2005年1月31日 お台場デモ@産総研デモスペース

  愛知万「グローバルハウス」

http://www.expo2005.or.jp/jp/
産総研@グローバルハウス  〜愛知万博統合情報支援システム〜
 愛知万博・長久手会場のグローバルハウスでは、Aimulet(アイミュレット)というカード型情報端末により産総研の技術を体感できます。厚さ5mmのカードサイズのAimuletには最新技術が凝縮されています。産総研はAimuletをキーとして、来館者へのサービスだけではなく運営側も同時にサポートする愛知万博統合情報支援システムを実現しました。

〜来館者へのサービス〜
 展示物の前でAimuletを耳にあてると、日本語/英語 (いずれか選択) での解説やナビゲーションが聞こえてきます。また、携帯などの端末に自分の今いる場所と登録情報(国籍・年齢・見たい展示物など)に合わせた案内情報が配信されます。世界中から訪れる来館者が面倒な操作もなく、自分だけのオリジナル・サービスをうけられるシステムです。 

〜運営側へのサポート〜

スムーズな万博運営に向けてのお手伝いもします。Aimuletには無線ICタグ(東京特殊電線「Megras」)が埋め込まれていて、離れた場所から来館者一人一人の位置や移動線をリアルタイムでキャッチすることができます。来館者の移動データと展示物に対する関心度のデータを組み合わせることで、会場の混みぐあいを予測します。そこから、混雑を軽減するためのナビゲーションを提供したり、展示のレイアウト設計支援をします。

→情報統合支援システムの更に詳しい解説へ

Aimulet 〜 来館者のお守り

 Aimulet(アイミュレット)は産総研の最新技術によって生まれたカード型端末の名称でグローバルハウス来館者全員に配布されます。

 来館者はAimuletを首にさげ展示をまわり、ガイダンスがほしいときに耳にあてて音声をきくことができます。

 常に身に付け、サポートしてくれることから、お守り、魔よけという意味の

amuletに intelligent、interactive、あるいは 「愛(あい)・地球博」 のi加えて名付けられました。

Aimulet: カードサイズ ・厚さ5mm ・重さ28g
 Aimuletの原理は、赤外線で送られてくる音の信号を、太陽電池で電気信号へ変えてスピーカーを鳴らすものです。大きな特徴はバッテリーなどの電源がいらないことと、小型であることです。グローバルハウスでは、頭上に設置された送信装置から波長の違う2種類の赤外線が送られ、Aimuletの中で英語/日本語の音声情報へ切り替えられます。
 音声情報は各展示物について30秒程度で解説するものと、来館者のイマジネーションを刺激する荒俣宏先生による語りかけの2つがあります。グローバルハウスで地球46億年の歴史をAimuletの最先端技術とともに振り返る・・・そんな2005年愛・地球博がとうとう開幕です!

システムの詳しい解説

  

CONSORTS / 研究の概要 / 愛知万博情報統合支援システム / 将来の展開

 

CONSORTS  〜愛知万博統合支援システムはCONSORTSの実用化システムです〜

愛知万博の情報統合支援システムを支えているのが、CONSORTS(コンソーツ)と呼ばれるエージェント技術

です。

CONSORTSは、2003年に開催されたエージェント技術に関する国際コンペティションで、第位を受賞しました。 

 →CONSORTSの詳細はこちら  

 

     研究の概要

 例えば、おばあちゃんが東京駅にいるとします。おばあちゃんは今から新幹線で大阪へ向かうところです。若者たちが切符を手に足早に改札に向かう中、券売機の前のおばあちゃんは切符の買い方がわからず戸惑っています。

ここでは違った個性や目的を持った人たちに一つのシステム(券売機)が提供されています。IT技術の応用として最適とはいえません。

近い将来訪れるユビキタス情報社会*では、様々なユーザデバイス(携帯電話、PDA、無線タグなど)を通じて、いろいろな情報サービスが受けられるようになります。この例のような不適切なITの応用を改めるためにCONSORTSは以下の情報技術の実現が重要だと考えています。

1)自分にとって必要なタイプのサービスを選びとって、2)柔軟に組み合わせて使いこなせること。個人が自分に合ったサービスを受けられると同時に 3)全体のシステムの動きも最適となること。

こちらはITシステムがおばあちゃんの特性に合わせて柔軟に動いています。情報端末Aimuletから取得したおばあちゃんの位置とID (年齢・国籍・目的地など)、カメラがうつしたおばあちゃんの動きをもとに、ゆっくりとした日本語の音声で大阪行きホームまでの道のりを案内しています。いくつものサービスが瞬時に組み合わされ、今東京駅の改札を通っているこのおばあちゃんのためだけの丁寧なナビゲーションが提供されています。これが未来のユビキタス情報社会にふさわしいITの姿です。子供からお年寄りまで、みんながスムーズに移動することで駅全体の混雑も解消され、乗客も駅側もハッピーな結末となりました。

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 個人の利便性の改善だけでなく社会全体の効率があがる点がCONSORTSを基盤としたユーザ支援の重要なポイントです。上記の例のような一人一人の特性に合わせたきめ細かなナビゲーションの裏では、実は混雑を回避するための交渉と譲り合いが行われています(私たちの研究ではこのような交渉の手法を協奏計算*と呼んでいます)。例えば、混んでいるルートを知らせるための渋滞情報がありますが、皆が同じ情報を利用して動いた場合、本来すいていたはずのルートがかえって混みあってしまい全員が損をすることになります。CONSORTSのユーザ支援では、エージェント(人の行動を支援するために自律的に働くソフトウェア)が本人に代わって静かに交渉を行い、ユーザ全体にとって最適なルートをそれぞれの人に提案することで、ベストのナビゲーションを提供します。

<用語解説>

*ユビキタス(コンピューティング): Mark Weiser が提唱した新しいコンピュータ・情報環境の概念。家庭・都市・社会環境などに多種多様なコンピュータが組み込まれ、センサー情報をもとに様々な情報サービスが提供される次世代の情報環境と情報処理技術のこと。

*協奏計算:多くの音楽家が協力して音楽を奏でることを意味する「協奏」のコンセプトをベースに、自律的なソフトウェアが分散して情報処理を行うマルチエージェントの考え方をさらに拡張して、1) 利用可能な情報サービスを組み合わせて一人一人のユーザに必要なサービスを作り上げ、2) 個人の便利さとシステム全体の効率とを同時に達成するために、産総研・情報技術研究部門が提唱しているコンピューティション(計算)の方法。

愛知万博統合情報支援システム

CONSORTS初の実用化である愛知万博情報統合支援システムは、おばあちゃんの例と同じように様々なサービスの組み合わせにより、来館者と運営側双方の効率を高めます。以下はシステムの概要です。

音声情報端末Aimuletに埋め込まれたアクティブ無線ICタグより来館者の位置が(プライバシーを守りつつ)1〜10メートル程度の精度で測られ、グローバルハウス内での各人の移動軌跡として保持されます。この情報をもとにデータマイニングを行い、来館者の特徴を表す数値モデル来館者モデル」がつくられます。このモデルを使ってシミュレーションを行い、来館者の展示物に対する関心度を測り、混雑状況を予測してナビゲーションを提供したり、配信するコンテンツを選択するほか、展示物レイアウトの設計支援を行います。 

来館者は使い捨てIDによりプライバシーを守られつつ、展示物の前に立つだけで、面倒な操作もなく、音声と画像による情報提供サービスをうけることができます。

また展示会運用者に対しては、来館者の移動軌跡情報のデータマイニングとシミュレーションの結果から 「各展示物に対する来館者の興味度を判定」し、その結果をもとに「コンテンツの選択や展示物のレイアウト変更」をサポートします。また特定のスポットに人が集中することを避ける案内・誘導プログラムを設定することにより混雑を軽減することも可能になります。その結果、運用のための人員を大幅に削減できるメリットもあります。

 

<用語解説>

*データマイニング:実験や計測によって得られる数値・テキスト・画像・音声などのデータから、その背後に隠れた有意味なモデルを自動的に生成するような、モデル生成・機械学習の手法のこと。

■ 将来の展開

        今回の統合支援システム使用のソフトウェアは高い拡張性と柔軟性を持つ応用性を備えており、展示会の特徴・目的に合わせたデバイス(センサーデバイス、ユーザ端末etc.)選択のカスタマイズが可能です。 

        今回実用化したのは、協奏計算アーキテクチャCONSORTSの展示会への応用ですが、今後は街角や公共ビル、道路環境へも応用範囲を広げ、ユビキタス情報社会の基盤ソフトウェアとして普及を図っていく予定です。

<コンタクト>

独立行政法人 産業技術総合研究所

情報技術研究部門

マルチエージェントグループ

研究グループ長            車谷 浩一 

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独立行政法人 産業技術総合研究所

情報技術研究部門

研究支援アドバイザー  船生 佳孝